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完成平面図の作成に関するQ&A
ヘルプデスクに寄せられた質問から、よくある質問と回答を紹介します。
No. 質 問 回 答 参 照
1 完成平面図は、舗装、道路修繕の工事で作成が必須ですが、他の完成図(縦断図、横断図等)の取り扱いは、どのようにすれば良いのか教えて下さい。また舗装、道路修繕工事以外の工事の完成図の取り扱いについて教えて下さい。 他の図面については、現行の土木共通仕様書に準じ、監督職員と協議の上で電子化の範囲等を決定して下さい。「要領(H18.8)P10 表1参照」
2 完成平面図では、円弧以外の曲線は利用できないのでしょうか。 「要領(H18.8)P31 表8」の太枠で囲んだレイヤでは、楕円弧やスプライン等の図形は、使用できません。この場合、離れ10cm以内で近似する折線を作成してください。
「要領(H18.8)P31 表8」の太枠に含まれないレイヤ(その他レイヤ)では、楕円弧やスプライン等の図形があっても、問題ありません。
参考1
3 施工範囲が、上下線で別々の工区である場合や上下線で工区が重複している場合の作成範囲はどうなるのでしょうか。 新規で完成平面図を作成する場合の例を参考2に示します。
 2つの工区の区間が離れている場合は、作成範囲に空白が生じてもかまいません。
 なお、以前に完成平面図が作成された箇所が工事箇所で、既存の完成平面図を発注図として貸与できる場合には、施工箇所のみが作成範囲となります。
参考2
4 測地座標系の座標設定方法について教えてください。 一般的な座標設定の方法を以下@、Aに示します(※使用するCADソフトにより異なる場合があります)。
 @座標の設定は、数学座標系・測地座標系のうち、測地座標系を選択する。
 ACADソフト上の座標原点(0,0)を、測地座標系(平面直角座標)の座標原点と合わせ、図形の座標値が、平面直角座標と一致するよう実寸で作図する。
 なお、@の設定ができないCADソフトでは、作図した図形の座標値X,Yを読み替えて平面直角座標と一致するように作図して下さい(No.15参照)。
No.15
5 複数枚の完成平面図を接合して1つのファイルにする場合、図面番号はどのように付与すれば良いでしょうか。 図面表題欄に記入する図面番号は、1ファイルにつき1つとなります。図面表題欄は、「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)」に従い、1ファイルに1つのみ設定可能です。またファイル名の図面番号は、表題欄の図面番号と一致するようにして下さい。
6 距離標の緯度・経度・高さの計測は何に利用するために必要なのでしょうか。 距離標の計測値は、作成した完成平面図の位置の照合に用います。
また、維持管理段階においてITSやGISなど、様々なシステムで活用していく予定です。
7 距離標の属性項目で、距離程とは何でしょうか。 距離程とは、「地点標設置指針・同解説(案)」で規定されている、路線の起点からの目安距離を表すものです。
現地の距離標に”195.3KP”と表示がある場合、195.3が距離程となります。
なお、既設の距離標には決まった距離程の値がありますので、不明な場合は発注者に確認して下さい。
8 完成平面図作成にあたって、ゼブラはどのように地物データを作成するのでしょうか。 ゼブラ自体は、要領の取得対象地物ではありませんので、地物データとして作成する必要はありません。
9 完成平面図作成にあたって、SXF Ver.3.0 対応のCADソフトはどうすれば入手できるのでしょうか。 SXF Ver.3.0 対応のCADソフトは平成17年度より試行開発しています。販売予定等については、CADベンダ一覧を参照のうえ、各社にお問い合わせください。
10
完成平面図は、これまで電子納品で提出していた平面図と同じものと考えてよいですか。
それとも、電子納品の際に、CAD作成基準(案)に準拠した平面図と道路工事完成図等作成要領に準拠した平面図の、2種類の平面図を作成しないといけないのですか。
完成平面図は、工事完成図書として電子納品してきた完成図のうち平面図に代わるものです。
 なお、道路工事完成図等作成要領に記載の無い事項については、CAD製図基準(案)に準拠して作成してください。ただし、CAD製図基準(案)に準拠していない発注図について準拠させる作業を求めるものではありません。
11
属性データ(csv, saf)ファイルや地形TIFファイルはどのような形で図面管理ファイル(DRAWINGF.XML)に記述すればよいのですか? 現行の「工事完成図書の電子納品要領 (案)」は、まだSXF Ver.3.0にに関する記載がなく、また電子納品チェックシステムも対応していないため、完成平面図の属性XMLデータ(拡張子 .saf)および距離標属性データ(拡張子 .csv)については、図面管理ファイルに何も記入しないでください。図形ファイルとして認識させると電子納品チェックシステムにおいてエラーが発生します。
 なお、TIFファイルに関する記述方法については、「電子納品に関する要領・基準のQ&A(http://www.nilim-ed.jp/qa_sys/admin/q_a_index.htm)」に記載されています。これによれば、図面管理ファイルの参照もとの図面情報の「受注者説明文」に「外部参照D0PL001Z.TIFあり」と記入することになります。
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『○○○』というCADソフトで図面を作成していますが、このソフトでも完成平面図の作成は可能でしょうか。 OCF(オープンCADフォーマット協議会)にて認証を受けているCADであれば、SXF Ver.2.0の仕様による完成平面図の作成は確実にできます。よって、お問い合せの『○○○』というCADソフトは十分に可能です。
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施工対象外の部分についても属性データ等の作成が必要なのでしょうか。 施工箇所のほか、要領で定める作成範囲においては、全ての地物の図形と属性を作成する必要があります。データ作成範囲の詳細については「要領(H18.8)P13」を参照下さい。
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完成平面図を作成する場合に、属性データを入力する以外に工種の旗上げ(最終変更分)を作成する必要はありますか。 旗上げは、路線供用開始後の維持管理や次回の設計および工事発注時において活用するため、完成平面図としては必要な情報となります。「要領(H18.8)P15」に従い、最終発注図を基に作成してください。
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完成平面図の座標系には、測地座標系を利用しなければならないのでしょうか。測地座標系を利用しない場合の作図方法を教えてください。 完成平面図の作成に当たっては測地座標系を利用する必要があります。
 但し、測地座標系の設定を行えないCADソフトを使用する場合は、数学座標系で作図することができます。この場合の作図方法は次の通りです。

<作図方法>
数学座標系で完成平面図を作図する場合には、要領に記載されているように「CADソフトの南北方向をY軸として作図」します。次のように座標軸を読み替えて作図してください。
 ・数学座標のX軸を、測地座標(平面直角座標系)のY軸として読み替え
 ・数学座標のY軸を、測地座標(平面直角座標系)のX軸として読み替え

作図済みの図形は、距離標や座標線(グリッドなど)を表す図形を利用し、図形全体を回転・移動して、上記のように読み替えた座標に位置合せを行ってください。
 なお、この作図方法で作図しても「【確認】部分図の座標系が数学座標系に設定されています。」というメッセージが出ますが、問題ありません。
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SXF Ver.2.0で作成する完成平面図では、距離標のみ属性を入力しますが、他の地物の属性は入力しなくてもよいのでしょうか。 結構です。
完成平面図をSXF Ver.2.0の仕様で作成する場合は、距離標属性入力支援ツールを利用して距離標の属性データのみを作成します。距離標以外の地物の属性データについては作成する必要はありません。
 但し、図形データは、距離標以外の地物についても作成していただく必要があります。「要領(H18.8)P27」に従って図形データを作成してください。
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「地点標設置指針・同解説(案)」は、どこで入手できますか。 「地点標設置指針・同解説(案)」は、「地点標設置指針・同解説(案)の送付について」(平成5年7月5日国道第一課交通安全事業係長事務連絡)の資料であり、一般には公開・市販されているものではありません。 データ作成に必要な内容は、道路工事完成図等作成要領に記載されていますので完成平面図作成のために入手していただく必要は特にありません。
 なお、他の理由により入手を希望される場合は、発注担当者へお問い合せ下さい。
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道路拡幅工事で、一旦距離標を撤去しますが、元の位置に復旧することができません。この場合、距離標はどのように作図すればよいでしょうか。
また、距離標以外の施設を用いて、座標を設定することは可能でしょうか。
<距離標の作図について>
はじめに距離標の復旧に関する計画について、発注担当者にご確認ください。
確認の結果、今回の工事で距離標の設置を行う場合には、新たに設置する距離標を対象にデータを作成してください。

今回の工事で距離標を設置しない場合(拡幅後の距離標は別途設置予定、回答が曖昧等の場合)には、次の方法(1〜3は優先順位)で距離標データを作成してください。
1.測点で代用する。
 工事に先立って、測点を設定されている場合は、その測点を距離標として作成してください。  測点による代用の詳細は「要領(H18.8)P.15、P.34」をご覧下さい。

2.工事区間の起終点近傍の百米標を取得する。
 測点の情報がない場合には、現地計測された1km毎の地点標が工事区間内に1点しかない、もしくは1点もない場合(工区の延長が1km未満の場合)の考え方を適用し、工事区間の起終点近傍の百米標を対象に距離標の測量を行い、データを作成してください。
 なお、拡幅の影響を受けない百米標が1点もない場合は、工区外の直近の百米標が対象となりますが、これについても近い将来拡幅の影響によりなくなるものは避けてください。
 また、計測を行うに当たり現地に明確な位置表示がない場合は、発注者と確認の上で簡易な鋲等を打設して、その位置を計測してください。

3.取得しない。
 測点の情報がなく、工事区間の起終点近傍の距離標もない(隣接区間の距離標も工事等により撤去され、復旧位置が決まっていない状況)といった、やむを得ない場合には、距離標は作成していただかなくてもかまいません。

 なお、この場合には、チェックプログラムにおいて距離標のレイヤーがないことによる【確認】が出ますが、他にエラーがなかった場合には合格扱いとして判断してください。

<距離標以外の施設を用いた座標設定について>
チェックプログラムでは、距離標の計測値と、作図された距離標図形の座標値との距離を計算し、位置の正確性をチェック(エラー番号:E50002)しています。
完成平面図の座標設定のため、位置合せやゆがみ補正などに利用する座標情報として距離標以外のものを利用していただいても問題はありませんが、距離標データがある場合には必ず距離標を利用してください。 上記3のように「やむを得ず距離標が取得できない」場合は、チェックプログラムで位置の正確性をチェックすることができませんので、作成者に一任することになります。
その際には、距離標と同レベルの精度(4級基準点測量と同レベルの精度)が確保できる基準点等が発注図に記載されていれば、その情報を利用し、作図上の(CAD上の)座標値と既知の座標値との距離が10cm以下となるように座標設定を行ってください。
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新直轄方式で整備される道路の場合、国道番号を割り当てられていないものがあります。この場合は、距離標の属性「路線番号」には、どのような値を入力すればよいのでしょうか? 路線番号がない場合、距離標の属性「路線番号」には半角数字で「999」と入力してください。
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完成平面図(SXFVer.2.0)で利用可能なハッチング種類を教えてください。 SXF Ver.2.0の仕様で対応しているハッチングは、すべて利用することができます。
但し、ご利用のCADソフトによっては、SXFに出力する際に複数の線分に分解するハッチングもあるため、利用可能なハッチング種類が限定されることもあります。
詳細は、ご利用のCADソフトのマニュアルで確認いただくか、CADソフトのサポート等へお問合せ下さい。
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受領した発注図面がCAD製図基準のレイヤ構成などに適合した図面ではありません。このような発注図から完成平面図を作成する場合、地物データを格納する29種類のレイヤ以外の「その他のレイヤ」を、正しいレイヤ構成に修正する必要がありますか。 「その他のレイヤ」を利用する際は、従来どおりCAD製図基準(案)に従うことが基本となりますが、「道路工事完成図等作成要領」では、CAD製図基準 (案)に準拠させる作業を求めてはおりません。
発注図がCAD製図基準(案)に準拠していない場合、準拠させるための作業を行うかどうかの判断は、「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)」に従い、受発注者間での協議の上で決定ください。
なお、「その他のレイヤ」のレイヤ名およびそのレイヤに格納された図形は、道路工事完成図等チェックプログラムの対象外です。CAD製図基準 (案)に準拠していない発注図であっても、そのことによるエラーは検出されません。
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要領で規定された29レイヤには、それぞれ規定された図形要素のみしか格納できないのでしょうか。 作成要領で規定する29のレイヤに格納できる図形要素は、作成する完成平面図のファイル形式によって異なります。
<SXF Ver.3.0で作成する完成平面図の場合>
作成要領で規定する地物以外の図形(作図のための補助線など、属性を付与しない図形)については、格納できる図形要素の種類に制限はありません。
<SXF Ver.2.0で作成する完成平面図の場合>
作成要領に規定されていない図形要素を、規定された29のレイヤに格納することはできません。
図形に属性を付与できないSXF Ver.2.0で作成する完成平面図では、図形が地物としての情報を持っていません。そのため、SXF Ver.2.0用のチェックプログラムでは、規定された29のレイヤ(名称は4階層)に格納された図形はすべて地物を表す図形として判断しており、規定されていない図形要素はエラーとして検出されます。
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その他のレイヤ(要領で規定された29レイヤ以外のレイヤ)では、今まで通りにCAD製図基準に従い「OTRS」「WORK」を加えて作図することは可能でしょうか。 可能です。「その他のレイヤ」については従来どおりCAD製図基準(案)に従って作図・利用してください。
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後のフェーズで完成平面図を利用して維持管理図などを作成する時に、管理対象物や占用物件ごとにレイヤを増設出来たら良いのですが、レイヤを増やすことで図面のライフサイクルに差し障りが出るのでしょうか。やはり維持管理図は切り離して別途作成・管理するべきなのでしょうか。 占用物件等のデータについては、特に作成要領で規定しておりませんが、他のどのフェーズであっても有効な現道情報と考えられます。ただし、ライフサイクルへの影響という観点では、CAD製図基準 (案)等に準拠することで、電子納品チェックシステムでエラーを検出しないデータとする必要があります。 また、データ容量の肥大化についても留意する必要があります。
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図面の大きさは、天地方向をA1、幅方向を延長に応じて変更することになっていますが、カーブとかで天地方向、幅方向ともにA1に収まらない場合)は、どのようにすればよいのでしょうか。 天地方向をA1(594mm)として幅方向の長さを調整しても作図範囲が1図面に収まらない場合は、次の方法で用紙の大きさを決定してください。

<方法1:天地方向がA0となる図面の大きさで作図>
  CAD製図基準(案)H16.6版「2-2-1 図面の大きさ」の解説を参考に、天地方向がA0(841mm)となる図面の大きさを採用し、作図範囲全体が1図面に収まるようにしてください。
<方法2:天地方向はA1のままで、複数の図面に分割して作図>
  天地方向をA0とした図面の大きさを採用しても作図範囲が1図面に収まらないなど、上記方法1が採用できない場合は、天地方向がA1となる図面の大きさを採用し、完成平面図を複数に分割してください。この場合は、それぞれの図面に含まれる点・線・面データが重複しないように作成してください。
参考3を参照ください。
参考3
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作成要領P37 図21「図面表題欄作成例」では、図面番号が 1/1 となっています。この図面番号の分母の部分は完成平面図の総枚数にするのでしょうか。 図面番号の分母は完成平面図の枚数ではなく、提出する図面の総枚数となります。図面番号の適用方法はCAD製図基準(案)およびCAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)に準じてください。
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完成平面図の図枠の設定はどうすればよいのでしょうか。 作成要領の中では、図枠(輪郭)について規定していません。CAD製図基準(案)H16.6版「2-2-3 輪郭(外枠)と余白」に準じて作図してください。
28
SXF Ver.2.0で作成する完成平面図の場合、図面表題欄はどこに作成したらよいのでしょうか。 完成平面図の図面表題欄は、CAD製図基準(案)H16.6版「2-2-4 表題欄」に準じ、テキスト・線分等を用いてこれまで通り図面の右下に作成してください。
29
P21ファイルをSXFブラウザで開き、図形の座標値を確かめることは出来るのでしょうか。 SXFブラウザでは、座標値を確認することはできません。座標値を確認するためには、SXFデータをCADソフトに読込み、計測してください。
30
作成要領P63に、「SXFブラウザVer.3.0の印刷機能を利用し、フッターにSXFブラウザで印刷したことを示す印字があることを確認すること」とありますが、完成平面図データを道路工事完成図等チェックプログラムでチェックした後、SXFブラウザを利用して、さらに内容を確認するために変換・出図しなければいけないのでしょうか。 SXFブラウザは「印刷するためだけの道具」として利用しています。
要領では、「SXF」というファイル形式に正しく作成しているかを確認するため、それをSXFのまま変換せずに印刷できるSXFブラウザ(Ver3.02)を使用して出図することとしています。その場合の確認方法として、SXFブラウザにより印刷したことを示す印字を利用することとしています。
紙に印刷する目的は、基本的に提出時の目視による確認のためだけとなります。
31
従来の電子納品チェックシステムによるチェックの代わりに、今後は新しい道路工事完成図等チェックプログラムを用いて電子納品のチェックを行うことになるのでしょうか。 道路工事完成図等チェックプログラムは、従来の電子納品チェックシステムに代わるものではありません。本チェックプログラムは、道路工事完成図等作成要領に従い作成された完成平面図、道路施設基本データのみをチェックします。。 電子納品成果全体のチェックは、電子納品チェックシステムを用いて従来通り行ってください。
詳細は、「要領(H18.8)P59、P60」を参照してください。
32
電子納品チェックシステムでチェックした場合、道路工事完成図等作成要領で規定されたC-BMKZ-BOUNDARY等について「【エラー】基準(案)に存在しないレイヤ名です。」というメッセージが表示されます。原因を教えてください。このエラーは許容されるものでしょうか。 道路工事完成図等作成要領に規定するレイヤは、CAD製図基準(案)で定められたレイヤではないため、図面管理ファイルDRAWINGF.XMLの「その他-新規レイヤ」としてレイヤの略語・概要を記入することになります。図面管理ファイルにこの情報が入力されていいない場合、電子納品チェックシステムでは「【エラー】基準(案)に存在しないレイヤ名です」というエラーが出ます。
ただし、図面管理ファイルの「その他-新規レイヤ」へ入力しても、現在の電子納品チェックシステムではレイヤ名の文字数に関して「【エラー】記述内容が11文字を超えています」というエラーが出ます。これは、本要領(案)で規定するレイヤ名の文字数が、CAD製図基準(案)で定めるレイヤ名の文字数を超えていることが原因です。本要領に基づく完成平面図の場合は、これは許容するものとして当面運用します。詳しくは、「要領(H18.8)P59」を参照してください。
33
道路工事完成図等チェックプログラムで、完成平面図の個別チェックをかけた場合に、○○○○_ERR.p21が出力されました。チェック結果ログではエラーが無いように思われますが、○○○○_ERR.p21が出力されたということは、完成平面図にまだエラーが残っているのでしょうか。 完成平面図の個別チェックのオプション設定画面で「エラー図形のSXF出力」にチェックした場合、エラーの有無にかかわらずエラー図形を含むSXFファイル(○○○○_ERR.p21)が出力されます。
チェック結果ログでエラーが検出されていなければ、出力されるSXFファイルは、チェックに用いた完成平面図データと全く同データとなります。
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試行運用時のチェックプログラムではエラーが検出されなかったデータについて、新しい道路工事完成図等チェックプログラムでチェックを行うと、非常に多くのエラーが発生しました。 この現象の原因はなんでしょうか。 平成17年度の試行時に利用したチェックプログラムで「対象データが存在しない」と表示された完成平面図データについては、現在の道路工事完成図等チェックプログラムでチェックすると、非常に多くのエラーを検出することがあります。
この原因は、以下の通りです。

試行時のチェックプログラムでは、部分図に対象となる図形がなかったり、要領で規定されたレイヤ(名称が4階層構造)が一つも存在しない、もしくはそもそも部分図がない等、チェックするデータが見つからない場合に「対象データが存在しません」というメッセージを最後に出力し、チェックを中断していました。
 その後、これではエラーであること自体が非常に判りにくいとの意見から、本運用で利用している最新版のチェックプログラムではこれがエラーであることと、「対象データが存在しない」理由がわかるようにメッセージの表現を修正しています。
 よって、一見異なる結果のようにも見え、古いプログラムではエラーがなかったのに、新しいプログラムではエラーとなった、と認識されやすい状況となっております。
35
AutoCADを利用してSXF Ver.2.0の完成平面図を作成してチェックを行ったところ、「部分図がありません」というエラーが出ました。部分図の作成方法を教えてください。 このエラーは、AutoCADデータから部分図を含むSXF(P21)ファイルへの変換に失敗している場合に発生します。
AutoCADデータから部分図を含むのP21ファイルを作成するために、SXFトランスレータまたはSXFコンバータの設定を、次のいずれかにあわせてSXF出力/変換してください。
設定画面のイメージは参考4を参照してください(参考4でのコンバータの画面イメージは、ご利用のコンバータとバージョンが異なるため表示項目が若干変わりますが、基本的な操作は変わりません。)

 ・「モデル空間を書き出し」を選択し、「詳細設定」のレイアウトのモデル空間設定箇所の「部分図変換」を「する」に設定する。
 ・「レイアウト空間を書き出し」を選択する。

後者を選択する場合は、モデル空間にデータを作図し、レイアウトのビューポートで変換したいデータが表示されている必要があります。
なお、図面をSXFブラウザ等で正位の方向に表示する場合は、AutoCADのレイアウトで図面のサイズを設定し、ビューポートで図面の縮尺や回転の設定を行うこととなります。この場合は、上記の「レイアウト空間を書き出し」を選択してください。
詳細については、ご利用のAutoCAD及びコンバータのマニュアルを参照してください。
参考4
36
道路工事完成図等作成要領に従って完成平面図を作成する 適用工事は、新設の道路工事、拡幅工事、仕上げの舗装工事と考えればよいでしょうか。 道路工事完成図等作成要領では、発注担当者に理解しやすいよう、「新土木工事積算体系」に基づき適用工事を定めています。
ケース1
・事業分野:「道路」
・事業区分(レベル0):「道路新設・改築」
・工事区分(レベル1):「舗装」を含む
ケース2
・事業分野:「道路」
・事業区分(レベル0):「道路維持修繕・雪寒」
・工事区分(レベル1):「道路修繕」
・工種(レベル2):「舗装工」を含む
これについては、作成要領P.10〜11「5.適用工事」をご覧下さい。
この内容をわかりやすく言うと、「新設路線の舗装工事」「供用中路線の舗装修繕工事」という表現になります。
ただし、これはあくまで最低限の必須工事を定めた全国標準ルールであり、地方整備局等で独自の運用を行うことを 妨げるものではありません。よって、地方整備局単位で適用工事が変更されることも考えられます。
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道路工事完成図等作成要領P10では、完成平面図を作成する適用工事として 「舗装工を含む道路修繕工事」をあげていますが、 仮矢板設置に伴って歩道舗装をする工事の場合は、対象工事となりますか。 完成平面図を作成するかどうかの判断は、「歩道舗装」の種類、規模にもよりますが、基本的に本設舗装を行う工事を 対象としております。
歩道舗装の打ち換えを目的としていたり(沿道環境改善事業における透水性舗装の採用等)、歩道拡幅を行う場合で あれば、対象工事となります。
また、矢板施工の掘削影響範囲のみの現況復旧を行う簡易な舗装打設や仮設切回し等を目的とした歩道舗装であれば 対象外となります。
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BOXカルバートが主体の工事であり、これに伴う迂回路及び現道舗装の撤去・復旧工事等が含まれています。 本工事は完成平面図作成の適用工事となるのでしょうか。 施工に伴う掘削影響範囲の現況復旧や、迂回路設置のための簡易な舗装打設のみを行うような工事は、 「舗装工を含まない道路新設・改築事業の工事」として、適用工事の対象外となります。
もし、発注者との協議により、何らかの平面図を作成するのであれば、従来どおり、「CAD製図基準(案)」 および「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)」に従い、作成・納品してください。
39
道路工事完成図等作成要領P38では、 発注図が「要領に基づいていないCADデータ」や「紙図面」の場合でも 要領にもとづいた完成平面図を作成するものとしており、従来の電子納品におけるCADデータの取り扱い (CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)の内容)と異なっています。 要領に基づいたデータは発注者で修正することにはならないのでしょうか。 本来、工事の電子納品においては、発注者側で求める仕様に準じたCADデータを事前に整備して受注者へ貸与し、 受注者側において工事の完成形状に合わせて修正する運用が望ましいと思われます。
しかし、今回の作成要領では、当面の運用として請負者側で必要となる追加作業の費用を別途計上し、 本要領に準じたCADデータで完成平面図の提出を求めるものとしています。 なお、平成18年3月に発表された「国土交通省CALS/ECアクションプログラム2005」に基づき、設計段階における 本要領の適用が実現すると、新設路線やバイパス工事および拡幅工事等においてはそれが発注図として利用される ようになるため、本来の運用に近づくものと考えられます。
また、供用中路線についても台帳附図等の既存資料をあらかじめ発注者側で本要領に準じたCADデータとして整備する 方向に向かうものと考えられます。
なお、本要領で求める作業においては、CAD製図基準に基づいていないデータを基づいた形に「修正する」ことは 含まれておりません。発注図が紙であった場合には、本来発注者側で行うべきスキャンによるCADへの取り込み作業は 行うものの、画像データの上から本要領で求める29地物のデータのみをトレース等による作成していただくことが 主な作業内容となります。
40
発注図がSXF(P21)形式以外のCADデータ で発注されていますが、SXF 形式のデータ作成を行う必要がありますか。 本要領では、発注者がSXF(P21)形式の発注図を貸与できない場合においても、完成平面図はSXF(P21)形式による 納品を求めております。
ただし、本要領で規定する作業は、CAD製図基準(案)への準拠等を求めるものではないので、最終成果品の提出時に SXF(P21)形式に変換する作業が必要であると考えてください。この場合、発注図がSXF(P21)形式ではなかったため、 電子納品チェックシステムによる図面チェックを行う必要ありませんので、本要領で求める道路工事完成図等チェック プログラムによるチェックのみ実施してください。
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道路工事完成図等作成要領の適用開始時期よりも以前に発注された工事 であり、本来適用対象外の工事ですが、納品後に作成要領に基づく電子納品の実施の依頼がありました。
この場合、一旦納めたCADデータを作成要領に基く図面に再作図して納品しなければいけないでしょうか。
道路工事完成図等作成要領に基づく完成平面図の作成は、平成18年8月25日以降に発注される工事に適用されることが 基本です。ただし、それ以前の時期に発注された工事においても、対応が可能であると発注者が判断した場合には、 適用を妨げるものではありません。
ただし、本要領に基づく図面作成に当たっては、発注図がCADデータであった場合にも、別途費用を計上する必要があります。 また、現地にある距離標の計測作業が発生するため、その費用も併せて計上されなければいけません。
発注者による指示があったとしても、変更対応等の予算措置が可能かどうかを確認していただく必要があります。 
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完成平面図の作成では、請負工事の施工対象に関わらず、 施工工区の道路区域内における全ての地物項目を取得するものとするとありますが、 一つの施工区域に複数業者(土木業者、造園業者等)が入っている場合に、 それぞれの業者がそれぞれに29種類の地物項目を対象に完成平面図を作成することになるのでしょうか。 複数工事の施工箇所が重複する場合は、本来、発注担当者の指示による調整が必要となります。 少なくとも、同じ地物項目のデータを別々の業者が作成する必要はありません。
例えば、対象地物が多い土木工事の図面を造園工事側が借用し、必要なデータだけを作成して 土木工事側へ送り返す等の対応が考えられます。これについては一度発注担当者様へご相談ください。
43
道路工事完成図等作成要領P13の解説に「延長方向については工区単位とする」とありますが、 一つの工事で複数の工区に分かれている場合、舗装工のある工区のみ作成すれば良いのでしょうか。 舗装工が無い工区については、取得対象項目があったとしても本要領に基づいた完成平面図の作成は不要です。
従来のルールで作成している平面図があれば、その作成有無について発注者と確認してください。
44
完成平面図が3枚あるのですが、1工事1ファイルのデータにしないとチェックプログラムによるチェックで不具合が起こりますか。 完成平面図が複数枚存在しても、道路工事完成図等チェックプログラムによるチェック結果でエラー等が生じることは ありません。
しかし、作成要領では「GISデータにおいて不整合等が発生する可能性のあるデータ接合箇所を極力抑える」ため、 完成平面図のファイル単位は原則1工事1ファイル(完成平面図は1枚)としています。工区数が1つの工事については、 原則に従い、可能な範囲で1ファイルにより作成してください。
ただし、利用するパソコンの性能に応じ、CADの操作性が著しく低下する場合は、分轄して作成しても結構です。
45
距離標の情報は、インターネット等で公開されていますか。 距離標の属性として入力する各項目の内容については、現在(2006/12)インターネットで公開されているという情報は 入手しておりません。完成平面図の作成にあたっては、距離標が設置された当時の情報が保管されていると思われますので、 発注担当者へお問い合せ下さい。
46
距離標(1q毎の地点標)が工事区間内に1箇所しかない場合、距離標をどのように作成すればよいですか。 完成平面図には現地計測された距離標を必ず2点以上確保する必要があります。
1km毎の地点標(距離標)が工事区間内に1箇所しかない場合には、次のように対応してください。
(1)その1km毎の地点標がすでに現地計測されている場合
1km毎の地点標については、すでに計測された情報を基に距離標データを作成してください。
その他に、今回の工事において、工事区間の起点または終点近傍の百米標(1箇所)を対象に その緯度・経度、高さを測量し、2点目の距離標のデータを作成してください。
(2)1km毎の地点標がまだ現地計測されていない場合
1km毎の地点標については、別途、測量実施が予定されているため、 工事区間の起終点近傍の百米標(2箇所)を対象に、その緯度・経度、高さを測量し、 距離標のデータを作成してください。
なお、測量の方法、精度等については、作成要領P34の【解説】を参照してください。
また、測量に際しては、費用が別途計上されることとなります。監督職員と測量に関する確認を行った上、 実施してください。
47
工区内に隣接している家の取付道路を舗装したのですが、面データの作成は必要でしょうか。 民地への乗り入れを確保するために施工する取付道路の場合には、 管理区域内の施工箇所であっても車道部や車道交差部のような面データ(ハッチング)作成の必要はありません。
48
車道部から管理区域界の間の盛土法面は、 施工にかかわらず全部面データを作成するのですか。 盛土法面を含む、作成要領P.25に記載された29種類の地物項目は、請負工事の施工対象に関わらず、 施工工区の道路区域内にあるものは全て作成します。
これに従い、車道部と管理区域界の間にある盛土法面についても、 全て面データを作成していただく必要があります。
49
工区内の既設の線(縁石・側溝等)は消去したのですが、 等高線・地主の人の名前等も削除したほうがいいのですか? 等高線や家・地主の名前等の図形については、特に削除していただく必要はありません。
作成要領では、取得対象としている29種類の地物項目に該当しない図形について、 その作成方法や格納方法は特に規定しておりませんが、既存図形を削除する必要はありませんので、 発注図の状態のままで結構です。
50
保護路肩(舗装されていない)は 車道部に含まれるのでしょうか。 盛土部の保護路肩や切土部の切土余裕は、車道部に含みません。車道部として面データを作成する範囲は 道路法第8条に定める路肩の端部までとしてください。
51
道路工事完成図等チェックプログラムでチェックを行った結果、【エラー】件数は0件なのですが、 【確認】件数が複数検出されました。【確認】件数も0件になるまで修正しなければならないのですか。 【確認】については必ずしも件数が0になるまで修正する必要はありません。 ただし、【確認】として検出されたデータが、エラーのない正しいデータであることを確認してください。
【確認】箇所が誤りのあるデータであれば、その【確認】が発生しないようにデータを修正してください。
なお、【確認】をエラーなしと判断する基準については、利用マニュアルの巻末資料2に記載してあります。 該当する番号のエラー内容の解説を参照してください。
52
道路工事完成図等チェックプログラム で完成平面図のチェックを行う際に、オプション設定でエラー図形のSXF出力の設定を行っていますが、 エラーの位置を示したSXFファイルが出力されません。
エラーの内容によって、SXFファイルが出力されない場合があるのでしょうか。
道路工事完成図等チェックプログラムで完成平面図のチェックを行う際に、オプション設定でエラー図形のSXF出力を選択しても、 ファイルの読込みに関するチェック項目(「対象ファイルの読込み及び定義エラー」に分類される項目)で【エラー】が発生している場合は、 それ以降のチェックを中断しエラー図形のSXF出力を行いません。これはチェックプログラムの仕様によるものです。
53
SXF Ver.2.0による完成平面図を作成しているのですが、道路工事完成図等チェックプログラムCSVファイルの読込みが出来ません。どのような理由が考えられますか。 距離標属性データ(csvファイル)を読み込めない要因としては下記の項目が考えられます。
(1)csvファイルの保存場所の間違い
csvファイルが、p21ファイルと同じフォルダに保存されていない場合、チェックプログラムは csvファイルを読み込むことができません。
csvファイルを、p21ファイルと同じフォルダの中に格納してから、完成平面図のチェックを行ってください。
(2)csvファイルのファイル名の間違い
csvファイルとp21ファイルの拡張子以外のファイル名が異なっている場合、チェックプログラムは csvファイルを読込むことができません。
csvファイルの拡張子以外のファイル名を、p21ファイルと同じ名称に修正してから、 完成平面図のチェックを行ってください。
(3)チェックプログラムの「属性データ」設定の間違い
「距離標属性データ(.csv)なし」にチェックを入れている場合、csvファイルを読み込まずに 完成平面図のチェックを行います。
このチェックがはずれていることを確認し、完成平面図のチェックを行ってください。
54
SXF Ver.2.0の完成平面図 を作成する場合、距離標のみレイヤ分類と属性データの作成を行い、 他の地物についてはCAD基準(案)に準拠すればよいのでしょうか? SXF Ver.2.0で完成平面図を作成する場合も、本要領で規定する29種類の取得対象となる 地物項目については、CAD製図基準(案)ではなく、本要領に従い作成する必要があります。
この場合、図形データは本要領 巻末2-3ページで規定したレイヤ分類に従って作成してください。
(例)
  車道部は「C-STR-STRZ-ROADWAY」という名称のレイヤに面データ   (ハッチング図形)で作成します。
  区画線は「C-STR-STRZ-LINE」という名称のレイヤに線データ   (折線や円弧図形)で作成します。

また、属性データは距離標についてのみ作成します (距離標属性入力支援ツールを利用します)。

残り28種類の地物項目については、属性データを作成する必要はありません。
※SXF Ver.2.0による完成平面図の作成の詳細については、 本要領の巻末資料2をご覧ください。
55
道路工事完成図等作成要領に準拠した完成平面図は、現在市販されている 汎用のSXF Ver.3.0対応のCADソフト を利用して作成することは可能ですか。 現在市販されている汎用のSXF Ver.3.0対応のCADソフトでも、完成平面図を作成可能です。
ただし、属性として入力する属性セットの名称やバージョンなど、完成平面図の作成支援機能付き CADソフトでは求められない項目を入力する必要があります。入力値については、 参考5をご参照ください。


(平成19年11月 追記)
現在、市販されている汎用SXF Ver.3.0対応CADソフトの内、一部は、完成平面図を正しく作成できないとの報告があります。
完成平面図を作成するに当たり、汎用SXF Ver.3.0対応CADソフトを利用する場合、事前に、前述についてCADベンダ等に問合せてください。

完成平面図の仕様で、“同じ属性”をもつ図形が複数ある場合、その個々の図形に対応する複数の属性データをSAFファイルに記述します。しかし、一部のCADソフトは、 “同じ属性”を持つ図形が複数ある場合、それらの図形に対応する共通の属性データを1つだけSAFファイルに記述する処理を行います。
この処理方法の違いにより汎用SXF Ver.3.0対応CADソフトで作成した完成平面図データは、チェックプログラムで[E24002]【エラー】となります。
参考5
56
道路工事完成図等作成要領に準拠した完成平面図はSXFVer.3.0形式で作成して納品する必要があるのでしょうか。 現在、SXFVer.3.0に対応したCADソフトウエアが広く普及していないため、 暫定的にSXF Ver.2.0仕様による作成も認めております。
本要領では完成平面図をSXFVer.3.0とVer.2.0どちらのバージョンで作成するかについては受発注者間の協議によることとしています。
57
施工箇所の距離標は4級基準点相当の測量がされておらず、データを入手することが出来ません。
発注者より道路台帳図(電子データ)を入手しましたが、この図面に記載されているグリッド(X,Y座標)を利用して CAD上で求めた距離標の座標値を距離標の属性として入力してもよいですか。
入手された道路台帳附図(電子データ)に記載されている座標線(トンボ、グリッド等)を利用してCAD上の位置合わせは行っていただいてかまいませんが、距離標の属性値については、現地で計測した緯度・経度、高さ(T.P.)を入力する必要があります。
工事の中で距離標を計測していただき、その結果得られた緯度・経度・高さを属性として、距離標属性入力支援ツールへ入力してください。
なお、仮に上記の道路台帳附図に記載されている距離標の測量成果簿等が存在し、その時と同じ基準点を用いた測量を実施しなければならない状況であれば、その成果簿の座標値を転記していただいても結構です。
58
完成平面図の作成は必要無い工事の場合でも、距離標の測量が必要ですか。 現地にある距離標の測量は、あくまでも道路工事完成図等作成要領に基づいた完成平面図データを作成するための作業であり、この完成平面図を作成しない工事では、測量を実施する必要はありません。
59
発注者から貸与されたCADデータには、測量成果のある施設が作図されていません。
平面直角座標にあわせて図形を配置するにはどうすればよいですか。
一般には、平面直角座標へ図形の配置を行う場合には、図面の中に作図された座標線(トンボ、グリッド等)の情報や、距離標の位置を利用して行います。
これらの情報が無い場合、測量成果(座標値)が入手できる可能性がある「用地境界杭」や「基準点」等が作図されているか確認してください。もし作図されていれば、この座標値の情報を利用して平面直角座標への位置合せを行ってください。
また、位置合せを行う場合は、このような位置が2箇所以上必要ですが、この場合出来る限り離れた2点を利用してください。
60
工事終了後に暫定供用されるバイパスの舗装工事の場合、現状(暫定供用)の形で完成平面図を作成するのですか。 工事後、暫定供用されるバイパスの場合も、完成平面図を作成する必要があります。
道路工事完成図等作成要領に基づき作成された完成平面図(CADデータ)は、次回工事における発注図等としての利用の他、GISデータへ変換することで道路情報の白地図としても利用されることとなります。したがって、一般供用が開始され、一般の車両が走行できる状態となる形態に対しては、データの作成が必要です。
61
一般供用する予定のない工事用道路のデータを作成する必要はありますか。 供用予定の無い工事用道路等については、作成する必要はありません。
62
レイヤについて教えてください。 図形を分類して扱うための画層です。図形要素をレイヤに割り当てることによって、図面上の情報をレイヤ単位で扱うことができます。CAD では、作業効率を向上させるため、レイヤ単位毎に、色や線種の設定、画面上の表示・非表示の設定、紙への出力・非出力の設定が可能です。完成平面図では、レイヤ名称をもとに、図形が何を表すのかを決めているため、正しくレイヤ分類することが必要です。
63
部分図について教えてください。 SXFでは、図形の大きさは実寸で作図することを基本としています。
土木・建築における図面では、実寸で描いた図形は、使用したい用紙より当然大きいため、CAD上でもそのまま用紙へは描けません。よって、別の所で描いておいたものに縮尺を設定して、用紙へ貼り付ける方法が採られます。この「別の所」が部分図に当たります。
部分図を使えば、構造詳細図のような複数の縮尺を用いる図面であっても、それぞれの図形を複数の部分図に実寸で描くことで作図可能となります。
また、部分図には個別で座標系が設定出来るので、通常、平面図では平面直角座標系で作図することが一般的ですが、それによって図形自体は傾きを持つため、用紙上で起点が左側、終点が右側の横置きにするために回転させることが必要です。
完成平面図は、GISデータに変換することも念頭に置いているため、図形それぞれが地球上の位置を表す座標情報を持つ必要があります。そのため、実際の公共座標(世界測地系)を利用して1つの部分図に図形を作成し、用紙上に配置します。
64
作図グループ及び作図部品について教えてください。 ここでは、SXF Ver.2.0で完成平面図を作成することを念頭に記述します。

・作図グループ
複数の図形データをグループ化して扱うための要素です。
完成平面図では、作成要領に規定する29種類のレイヤへ格納された図形を作図グループに含めることを認めていません。
※チェックプログラムでエラーとして検出します。
SXF では、作図グループ自体と作図グループを構成する図形のそれぞれにレイヤを設定することが出来ます。この二つのレイヤが異なる場合、取得項目を特定できず、GISデータに正しく変換できないため、上記の制限を設けてチェックプログラムではエラーとして検出しています。

・作図部品
複数の図形データをブロック化して、繰り返し利用するための要素です。
完成平面図では、作成要領に規定する29種類のレイヤに格納された図形を作図部品に含めることを認めていません。
※チェックプログラムでエラーとして検出します。
作図グループと同様、作図部品自体と作図部品を構成する図形それぞれにレイヤを設定することが出来ます。
そのため、上記の制限を設け、チェックプログラムでエラーとして検出しています。

なお、作図部品、作図グループの作図制限については、作成要領に規定する29種類のレイヤに含まれる図形のみに関するものです。他のレイヤの図形に使っていただいても、全く問題ありません。
65
完成平面図のチェックを行うために、作成したSXF(P21)ファイルを選択すると、「SAFファイルが見つかりません。」と表示され、チェックが行えません。
どうすればチェックを行えますか。
「SAFファイル」とは、SXF Ver.3形式のファイルをCADソフトから出力する際、図面データを記述するP21ファイルと同時に自動作成される属性データのファイルです。
「完成平面図データのチェック(SXF Ver.3.0)」では、P21ファイルと対応するSAFファイルが無いとチェックを実行できないため、このようなメッセージが表示されます。
完成平面図をSXF Ver.3.0で作成した場合は、SAFファイルとP21ファイルを同じフォルダに置いてチェックプログラムを実行して下さい。
完成平面図をSXF Ver.2.0で作成した場合は、距離標属性データ(CSVファイル)とP21ファイルを同じフォルダに置いてチェックプログラムを実行して下さい。この場合は、SXF Ver.2.0に対応したチェックプログラムを利用する必要があります。
66
チェックプログラムによってエラーが検出された図形の図形識別番号が、現在使っているSXF Ver.3.0対応のCADソフトで表示される図形識別番号の中に存在しません。 原因は何ですか。 CADソフトによっては、SXFファイル入出力時に図形識別番号を振り直すものがあります。そのため、同じ図形の図形識別番号が、出力したSXFファイルとオリジナルファイルとでは異なった値となっている可能性があります。
このようなCADソフトをご利用の場合、チェックプログラムの結果に記載された図形識別番号の確認には、SXFブラウザを利用して確認してください。
※[表示]メニューの[属性一覧表示]で確認できます。
67
床版及び橋脚等の補修を主体する工事で橋面部分を舗装する工事は、道路工事完成図等作成要領に基づいて完成平面図を作成する適用工事に該当しますか。 橋面の舗装を全面的に施工する場合、又は、打ち替える場合は適用工事に該当します。他方、工事に伴う部分的な影響範囲のみの舗装を撤去・復旧する場合、適用工事に該当しません。 No.37,
No.38
68
提供された平面図は、同じ路線でも施工範囲が離れています。このような場合も、完成平面図を1つのファイルで作成する必要がありますか。 工区が不連続となる工事の場合、複数のファイルに分割して完成平面図を作成することができます(「要領(H18.8) P.22」)。
ただし、それぞれの施工範囲が近い場合、距離標の計測作業の効率化などの観点から、1枚で作成することが望ましいでしょう。
No.44
69
交差点がなく「車道部」が続くのですが、延長が長すぎて1つの面データとして作成できません。複数の面データ分割して作成しても問題ありませんか。 作成要領では、属性の入力漏れ、ファイル容量の増大や境界線のずれ等を防ぐため、同区分の図形は極力分割せずに作図することが望ましい としています。
但し、「車道部」などの延長の長い面データを作成する場合、作業に支障をきたすことも考えられます。そのような場合、面データを分割して作成することができます。
詳しくは、「要領(H18.8)P.32」を参照してください。
No.44,
No.68
70
ボックスカルバート」は、本線部や盛土法面よりはみ出した部分も面データとして作成するのですか。また、ウイング部及び坑口コンクリート部は、「擁壁」扱いで面データを作成するのですか。 ウイングは「ボックスカルバート」面データに含みません。また、「擁壁」として作成する必要もありません。「ボックスカルバート」の面データは構造物本体の外周形状とします。路面上の構造物境界線で区分してください。 ただし、作図はランプ部や側道部、盛土からはみ出した部分なども描く必要があります。
詳しくは、「要領(H18.8) 巻末1-29」を参照してください。
71
距離標」の属性項目「接頭文字」にある2=B、3=BPの「B」と「BP」とはなんですか。 「距離標」を識別する文字で、バイパス等の整備により、道路延長が延びて付される補番の場合は"B"、現道と区分するために付される場合は"BP"と記します。 また、属性入力するとき、前者の場合は"2"、後者の場合は"3"を各々入力します。
詳しくは、「要領(H18.8) 巻末1-1」の解説を参照ください。
72
SXF Ver.2.0で完成平面図を作成しています。「距離標」の地物コード(テキスト)の配置基点点マーカの位置を一致させることができず、【エラー】が検出されます。 CADソフトの設定によっては、CAD上で地物コード(テキスト)の配置基点と点図形が一致していても、SXF形式のデータに変換する際に配置基点の位置が変更され、エラーとなる場合があります。
そうした事例として、次のような状況を確認しています。

・テキストのマージン(余白)が設定できるCADソフトで、マージンの設定により、配置基点がずれる。

・SXFデータの出力時の設定などで、テキストデータの配置をCAD上の見た目に合わせる設定にすると、配置基点がずれる。

以上のような設定による影響が懸念される場合、CADソフトのマニュアル等を参照して、SXFに変換した際に配置基点の位置が変更しない設定に変更してください。
73
「道路面地物」同士の重なりはエラーを含む可能性があるため [W35004]【確認】が検出されるとのことですが、例えば高架橋の下を別の道路が横断している場合は、「道路面地物」が重なることになります。 この場合、チェックプログラムで【確認】が検出されても問題ないですか。 完成平面図では、隣接する「道路面地物」同士の接合箇所が確実に一致していることが必要です。そのためチェックプログラムは、「道路面地物」同士の接合箇所が一致せず重なりや離れがある場合、【確認】として検出します。
しかし、チェックプログラムの仕様上、立体交差箇所などのように「道路面地物」同士が重なっていることが“正しい”場合も、[W35004]【確認】として検出します。
このように、道路面地物が重なることが正しい箇所については、[W35004]【確認】が検出されても問題ありません。
74
道路工事完成図等チェックプログラムで「全データ最終チェック」を行うと [W50001]【確認】が検出されます。
この【確認】を解消する方法はありますか。
全データの最終チェックでは、工事完成図書の電子納品要領(案)に従い作成する工事管理ファイル「INDEX_C.XML」に記述された管理項目「西側境界座標経度」「東側境界座標経度」「北側境界座標緯度」「南側境界座標緯度」の値で形成される領域(座標範囲)内に、図形が作図されているかをチェックします。
この各境界座標の緯度経度の入力値が正しいかを確認してください。
また、精度上、緯度経度の座標値が1秒異なれば、平面直角座標では約30mのズレになります。図面の範囲に合わせて境界座標を設定するとき、この精度の影響で図形の一部が座標範囲から外側にはみ出る場合があります。
このような状況が懸念される場合、境界座標値を調整して、座標範囲を広げてください。
75
担当の工事は橋梁補修工事なのですが、床版の補修に合わせて舗装の打ち換えを実施します。 この場合、完成平面図の作成対象となるのでしょうか。
橋梁補修工事であっても全面的な舗装修繕を行っている場合、完成平面図の作成対象になります。
76
作成要領(改定版/第2版)では、完成平面図に作図する距離標について、 新設道路工事で距離標が未整備の場合は、 測点を代用することができる、と規定されています。
この場合、測点の位置に「測点」地物と「距離標」地物を両方作成するということですか。
「距離標」地物の作成に用いた測点の位置に、高さや勾配情報を入力するための「測点」地物を別に作成する必要があります。 (各地物ごとに別々のレイヤに分けて作成してください)
新設道路工事で距離標が未整備の場合、測点の情報(距離、座標、高さなど) を代用して「距離標」地物を作成しますが、必ず、2点以上の「距離標」を確保してください。
77
「測点」地物の属性に「横断勾配(左)」「横断勾配(右)」 の二つがありますが、これらの左右の区別 はどのように判断すればよいのでしょうか。
横断勾配の左右の区別については、横断図の道路中心線に対して左側・右側という基準で区別してください。
通常は、下り線側が左側、上り線側が右側になります。
78
車線ごとに横断勾配が異なる 場合、「測点」地物の属性「横断勾配(左)」「横断勾配(右)」には、 どのような値を入力するのでしょうか。
複数の横断勾配が存在する場合、本線部分や主たる部分の値を入力してください。 (例:幅員全体のうち、占める割合が最も大きい横断勾配の値など)
79
法面保護工(吹付工や法枠工) が施工された法面は、「斜面対策工」地物の面データとして作成するのでしょうか。
法面保護工(吹付工や法枠工)は、「斜面対策工」地物ではなく、 「盛土法面」地物や「切土法面」地物の面データとして作成してください。
80
覆道 は、完成平面図の取得対象項目に該当しますか。
覆道は、作成要領で規定されている「シェッド」に該当します。 ただし、“覆道”という名称や呼称が付けられている構造物であっても、 「盛土法面」地物や「切土法面」地物の面データとして作成してください。
構造形式上、作成要領で規定される「シェルター」に該当する場合には「シェルター」とします。
作成要領の巻末資料1を参考に作成してください。
81
発注図の縮尺は1/250となっています。 完成平面図を作成する場合は、縮尺を1/500(または1/1000)に直さなければいけないのでしょうか。
縮尺は1/500および1/1000を基本としていますが、 完成平面図の元図となる発注図と同じ縮尺1/250で作成することができます。 (縮尺が1/200〜1/500の範囲では土木製図基準で示される尺度から選択することができます)
82
SXFブラウザの印刷機能を利用して印刷すると、 PCモニタでは白く表示されている横断歩道が黒色で印刷されます。 監督職員に提出する図面として問題はありますか。
問題ありません(SXFブラウザでは、横断歩道のような白色の図形は黒色で印刷されるようです)。
83
SXF Ver.3.0で作成した完成平面図をSXFブラウザで印刷する場合、 面データに着色することは可能ですか。
SXFブラウザでは、SXF Ver.3.0で作成した完成平面図の面データを 地物の色に合わせて表示および印刷することができません。
面データに着色した図面が必要な場合は、 完成平面図作成支援機能を持つCADソフトで出力してください。
84
工事箇所の周辺で大きな地震がありました。完成平面図の 座標設定を行う際、 地殻変動の影響を考慮する必要はありますか。
CADの座標設定に利用する道路基準点や座標線など、既存の座標情報が地震発生前のままである場合、 地殻変動の影響を考慮して、地震発生後の座標情報に補正する必要があります。
補正を行う場合、国土地理院が公開している「地殻変動に伴う座標値補正を行う 座標補正ソフトウエア"PatchJGD”」を利用してください (対象地域は、そのソフトウエアの補正パラメータファイルがある地域です)。
なお、Web版のPathJGDは国土地理院のWebサイト (http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/) から利用することが出来ます。
85
歩道に沿って防風・防雪林帯がある場合、どの地物で作成するのでしょうか?
道路構造令の解説に、植樹帯の機能の1つとして「樹林の防風効果により風の勢いを 弱めることによって砂や雪の飛散を防止する」とありますので、歩道に沿って防風・ 防雪林帯がある場合は「植栽」の地物で作図します。
作成要領で「植栽」は歩道内に設置すると定義されていますが、この場合、歩道内に 包含せずに作図します。
また、チェックプログラムで、歩道内に植栽が包含していない「確認」(W35001)が検出されますが、 例外としてエラーなしと判断してください。

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